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ササボタロー様より質問がありました。抵当権付きの不動産売買、決済方法。実務

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たろう様、コロナ禍でも堅調なご様子をお見受け致します。お忙しいところ、基本のきの質問で恐縮です。

売買について、今まで通常は買い側の仲介、両手の時は売主宅建業者、で何とかかんとか取り組んで来ていましたが、この度、自分で売買一般の売主・買主さんを担当しております。恥ずかしながら、我流の異業種参入組の為、相手方仲介さんがいれば、細かい事はお任せしたり、尋ねしながら色々とやっていましたが、自分1人という状況で、ちょっと分からない事が出てしまい、お尋ねで恐縮で御座います。

●概要
・物件仮に1,000万円中古戸建
・売主(抵当権あり、残債は少額ですが仮に100万円とする。住宅ローンでは無く、金利の高い貸金業者より借入。)
・買主(仮に1,000万円のフルローン)
・仲介 ササボタローの1社

●質問
決済日の事です。決済は買主が融資を受けるA銀行で行います。

決済時にA銀行から買主へ1,000万円融資が実行される時に、売主の持つ、B銀行の口座に物件代金の振込を行いますが、残債100万円の処理実務について、「お金の流れ」実務をお伺いしたいのです。

①A銀行から1,000万円融資実行され、買主→B銀行の売主口座に1,000万円振込、事前に協議し、債権者の貸金業者から、売主の残代金100万円の自動落としをかけてもらう。

②A銀行の買主口座に1,000万円融資実行時に、振込先を指定して、A銀行→貸金業者に直接100万円支払いしてもらう。そして残の900万円はA銀行→売主へ支払う。

(残900万円支払いは、A銀行→売主と支払い出来るか?それとも一度買主経由になるか?A銀行→買主→売主)

③A銀行→買主へ全額1,000万円融資実行し、買主のA銀行の口座から振込伝票を使い、買主→貸金業者に100万円、買主→売主へ900万円支払う。

④A銀行→買主へ全額1,000万円融資実行し、買主→売主へそのまま1,000万円の物件代金を支払い、その後売主→貸金業者へ100万円支払う。

司法書士は何気なく私が紹介しました、他より一番安かったので買主から選んで頂きましたが、普通は融資する銀行が紹介する先を使うのがマナーでしょうか?まだ決定では無いので変更可能ですが。

以上です。改めて基本的な事ですが、
①~④はどれが通常実務のやり方でしょうか?一般的なお金の流れをお教え下さい。

また、⑤は如何でしょうか?

最近同期の方が事務所を閉めてしまいました。免許番号(2)になるのはそれなりに簡単ではありませんね。我流でやってくのみですね。いつもバタバタその場で乗り切っている為、実務の本来の流れを知りたくてお伺いさせて頂きました。

 

ササボタロー様

 

こんにちは。

質問ありがとうございます。

 

今回の質問は確かに未経験者にとって気になるところですね。

私も売買仲介業者で修業をしていた時に、同じ質問をパワハラ先輩にしたことがあります。

その際にパワハラ先輩から「そんなもん知るか!自分で確認しろ!」と吐き捨てられたのを覚えています。そのパワハラ上司以外に聞く人もおらず、強烈な孤独感の中、結局どうしていいかもわからず、自分で司法書士や銀行の担当者に聞き、見よう見まねでやったことを思いだします。

 

お答えします。

 

中古物件売買で売主(抵当権あり)と買主(住宅ローン)の銀行がそれぞれ違う場合ですね。それぞれの銀行が同じであれば、何も考えることはありません。

 

しかし、

難しく考えることはありません。

まずは、私がいつもやっているやり方を書きます。

 

売買が具体的になってきたタイミングで

売主から借入先の銀行の支店に一本連絡を入れてもらい、

この度、所有不動産を売ることになった等、事情を伝えてもらう

仲介業者名と担当者名を伝えてもらう

「今回売ることになった。不動産屋はひとり不動産株式会社のたろうさんにお願いをした。後日連絡があると思うよ」

その銀行の担当者の名前を聞いておき

あなたが銀行担当者に連絡をしておきましょう

「今回、担当することになった、たろうです。契約と決済の時期はこのあたりで、

買主の住宅ローンは○○銀行の予定です」

司法書士に、銀行の担当者名、支店名を教える。司法書士から銀行支店に連絡

このタイミングで仲介業者のあなたが、銀行担当者、司法書士双方に、

連絡をしたかどうか念のため確認の連絡をする

司法書士から連絡ありましたか?」

「銀行と連絡しましたか?」という感じに。

あとは司法書士が売主側の銀行担当者とやりとりをしてくれる

 

そして決済方法ですが、

①から④の間でいくと、

まず③はほとんどないのでしょう。

正解は、

① ② ④

のどれかになります。

 

それは銀行によってさまざまなので、

銀行によって変わります。

決済時のお金が流れをよーく売主銀行担当者と確認をしておきましょう。

① ② ④のどれになりますかって。 

 

非常に稀ですが、売主側の抵当権がある銀行担当者が決済の場に来ることがあります。

A系の金融機関はだいたい来ることが多いです。

まあでもほとんどの売主銀行はきません。

 

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そして、⑤は、

司法書士は買主側が連れてくるものです。

銀行からの紹介で司法書士が来ることはありません。

買主側仲介業者であるあなたが連れて来ましょう。

 

 

最近同期の方が事務所を閉めてしまいました。免許番号(2)になるのはそれなりに簡単ではありませんね。我流でやってくのみですね。いつもバタバタその場で乗り切っている為、実務の本来の流れを知りたくてお伺いさせて頂きました。

 

都道府県のHPに宅建業者数が掲載されています。

一番新しい番号と実在する宅建業者数を見てみるとだいたいの廃業者率がわかります。

私は飲食店経験者からみると、驚くべき廃業率の低さがあります。

飲食店は9割以上が短期間で廃業します。

それに比べて宅建業者はかなり廃業率は低いです。

これだけみると、独立開業するなら宅建業者という選択はいいと思うますよ。

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