住宅ローンの知識 返済比率
住宅ローンの知識 返済比率
これだけは知っておいてください。
返済比率(へんさいひりつ)というのがあります。
通称:ヘンピ
金融機関が住宅ローンを融資するにあたって、ひとつの目安とする数字です。
計算式は単純で、
返済比率(返済負担率)(%)=年間返済額÷年収×100
例①:年収300万円 2,000万円の住宅ローン 35年 金利1%
毎月ローン返済額 56,475円×12=677,484円
年間返済額 677,484円
年間返済比率 677,484÷3,000,000=22%
返済比率=22%
こういう計算です。
この人の場合、年間返済比率が22%ということですので、
だいたいどこの銀行も融資OKということになります。
しかし、毎月の返済比率というのは住宅ローンの返済だけではありません。
車のローンや教育ローン、サラ金ローン、クレジットカードの分割払い等も含みます。
上記の例①とまったく同じ年収、同じ金額の人が、車のローンが毎月10万円支払っているとこうなります。
例②:年収300万円 2,000万円の住宅ローン 35年 金利1%
毎月ローン返済額 56,475円×12=677,484円
毎月の車の返済額 100,000円×12=1,200,000円
年間返済額 677,484+1,200,000=1,877,484円
年間返済比率1,877,484÷3,000,000=62%
返済比率=62%
こうなると、この年収だとどこの金融機関もNGです。
この返済比率は年収によって変わってきますが、
だいたいどこの金融機関も数字は同じような感じです。
年収 | 100万円以上300万円未満 | 300万円以上450万円未満 | 450万円以上600万円未満 | 600万円以上 |
---|---|---|---|---|
基準 | 20%以下 | 30%以下 | 35%以下 | 40%以下 |
当たり前ですが、年収300万円の30%と、年収1億円の30%では全然違います。
まあ、少しややこしい計算を書いたかもしれませんが、
要約すると、車や分割払い等すべてのローン返済額を含めた
金額÷年収=返済比率
ということです。
売買物件を案内し、申込を頂く前のタイミングでお客さんの返済比率がOKかどうか、
確認をしてください。
また、ちょっとした裏技ですが、住宅ローンの事で不明なことがあれば、
案内中でも最寄りの銀行の住宅ローンセンターに聞いてください。
土日祝日も開いてます。
電話をすれば、丁寧に教えて貰えます。
彼らはそれが仕事です。
銀行員に知り合いがいて携帯で連絡が取れればいいのですが、
開業当初はそんな知り合いはいないでしょうから、遠慮なしに電話してください。
「弊社のお客さんで、年収が300万円、勤続年数が2年ありますが、派遣社員です。
こんな方でもローンは通りますか?」等々・・・・。
ごくまれに横柄な態度と口調でしゃべってくる中高年銀行員もいますが、
その時は電話を切って、他の支店に連絡をすればいいのです。
私も、わからないことがあれば、いつも案内中でも住宅ローンセンターに連絡をしています。
あ、あと、住宅ローンっていうのは、例外もありますが、毎月の給与口座の銀行でというのが原則です。
給与口座がUFJの人が、みずほ銀行で住宅ローンというのは絶対ではありませんが、
少し難しいです。
まあ、わからなければ、皆さんも遠慮なしに聞きましょう。
住宅ローンの知識も大切ですが、それよりも、お客さんとコミュニケーションを取り、実際に案内に結びつけることのほうが、100倍大切です。
住宅ローンはこうして借りなさい 改訂6版 [ 深田晶恵 ]
|
まあ、開業される方は、これ一冊読んでおいてもいいでしょう。
CASIO 金融電卓 BF‐750‐N(送料無料)
|