地面師 森 功著
久しぶりに不動産に関する面白い本がでました。
昨今ニュースなどで話題になっている積水ハウスが被害にあった50億円詐欺事件が詳細に書かれています。
「地面師」森功著
不動産業界の方は必読です。
売買仲介の際の本人確認や所有権移転登記に関しては、
普段は司法書士に任せきりなのが現実です。
今回の五反田の積水ハウス事件でなぜ積水ハウスが被害にあった一方で、
寸前のところで被害を回避した業者もいます。
なぜそうなったのか詳しく書かれています。
また、なりすまし地主がどのようにして事件を企画し、犯行におよんでいくかも
詳しく取材に基づいて書かれています。
とても勉強になりました。
不動産屋はケーススタディとして読んで損はないと思います。
ところで、積水ハウス事件の犯行メンバーが逮捕されてのはつい最近のことだと思いますが、この作家はそのだいぶ前から、犯人を突き止めて用意周到に取材をしてこれらたのでしょう。すごいです。
あと、不動産なりすまし事件について似たような本がこちらです。
突破者で有名な宮崎学の本です。
ところで、この森功というノンフィクション作家は、
今から10年ほどに東京地検特捜部出身のヤメ検弁護士の反省を描いた「反転 闇社会の守護神と呼ばれて」(田中森一著だが書いたのは森功)や大竹しのぶ主演でドラマ化された「黒い看護師」などたくさんの名著があります。